【2023.9.8】第1例会

10 年ぶりに仙台を訪問した時の体験についてお話します。空路で仙台空港に入り、多賀城市の物流センターへと向かいました。センター長から、震災前、震災直後、そして復興の様子についてのスライドを用いた説明がありました。2011 年 3 月 11 日の大津波の際、物流センターは 4 メートルの津波に飲み込まれ、命からがら隣のビルに避難したとのことでした。その後、水が引くまでの 4 日間、ライフラインが遮断され、ペットボトルの水、ガスコンロ、そしてラジオが非常に役立ったそうです。石巻の旧門脇小学校にも訪れました。当時の津波の破壊力を物語る光景が残っていました。避難訓練が実施されていたため、大地震でもスムーズに避難ができたとのこと。しかし、同じ石巻市の大川小学校では、適切な避難ができず、悲しい結果となりました。日頃の備えが命を救うか失うかを分ける結果となったのです。普段から避難経路の確認や、市内で配布されているハザードマップの確認、訓練の重要性を強調したいと思います。これからの台風や大雪などの自然災害に備えて、防災グッズや避難経路の確認をお願いします。

卓話「SDGsとビジネス~新たな一歩」

JICA 中国 地域連携アドバイザー 加藤俊伸 様
・JICA の活動地域である途上国はこの 30 年で激しく変化した。
・「MDGs(ミレニアム開発目標)から SDGsへ」
…前者は 2015 年までの開発目標で、途上国の開発目標。後者は 2016 年以降
のもので、環境保全を取り入れていることに違いがあるが、両者とも 1 番の
目的は、実は貧困をなくすことにある。とりわけ“絶対的貧困” をなくすこ
とが SDGsの目的。
・途上国への資金流入は ODA のような政府系の資金より、民間企業の直接投資の
ほうがはるかに大きいし、貧困救済の点でも効果的。
・製造業での成長は期待できないが、注目される農業・観光・IT 分野での途上国に対する直接投資を民間企業に期待する。